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サンタさん

町内のお菓子屋さん。
我が家の数軒隣にあって
昔はいわゆる「駄菓子屋」だった。


小さい頃の思い出。
ある年のクリスマスのこと。
母が
「まみちゃん、ほら、サンタさんがケーキを持って来てくれたよ!!」
と、ハイテンションに私を呼んだ。


玄関に出てみると
赤い衣装に白いひげをたくわえたサンタクロース、、、
、、、の格好をした
そのS菓子屋のおじちゃんが
ケーキを持ってきていた。


心の中で
「サンタさんなんかいないよ、S菓子屋のおじちゃんじゃん」
小さい頃から冷めていた私。
でも母とおじちゃんの気持ちを考えれば
あからさまに口に出して拒否もできず
「サンタさん、ありがとう」と言わされ
まるくその場は納まった。


今の時代なら
ドンキホーテに行けばいくらでもサンタの衣装が売っている。
サンタ風おねえちゃんの衣装でさえある。
でも、その時代
・・・歳がバレるけど相当むかし(笑)
しかもこんな田舎でその衣装とひげを揃えることは
さぞかしたいへんだったんだろうなと想像がつく。


今日、実はそのおじちゃんは
早くに亡くなったんだと聞いた。
あ~、なんて私はひどいことをしたんだろう、、、と後悔した。


おじちゃん、
いや、サンタさん
あの時はありがとう。
今なら心から言える。


そして今、そのおじちゃんのお店が
なんと某○○選手権で全国1位に輝いたと聞いた。
今まではなんとなく目立たない(と言ったら失礼だけど)店構えだったけど
車が並んでたり
人が並んでたり
ずいぶん賑やかになった。


お土産に買おうかなと思って行ってみたら
開店と同時に売り切れる勢いだとか、、、
すごいな~
感慨深い。


おじちゃんもきっと喜んでいるね。


そして
重ね重ね
おじちゃん
いや、サンタさん
ありがとう!
メリークリスマス!


コメント
[1] 六弦奏者 | 2014/03/29 09:47
う~ん、なんだか心温まるブログに接しました。
年輪を重ねないと描写できない心情風景ですねぇ…。(失礼)
きっと、サンタさんも喜んでいるでしょう。 (^-^)
[2] mami | 2014/03/30 01:57
>六弦奏者さん
ありがとうございます。
そうなんですよ、年輪を重ねて気付くことってたくさんあります。
もうめちゃくちゃ年輪の数が増えて数えきれなくなりました。
これからはいろんな人にやさしく接しようとおもいます。(笑)
[3] 庵爺 | 2014/03/30 11:41
なんだか、おとぎ話のようなほんわかした話、ありがとう心が温かくなるよね、こうゆう話。
[4] mami | 2014/03/30 19:59
>庵爺さん
ありがとうございます。年をとって気付くことはたくさんありますね。(^^ゞ
name.. :記憶

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