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土岐さんのいない世界で生きていく

6月26日に土岐英史さんがご逝去されました。

私が世界一好きなサックス奏者です。


そのあと今日まで何日か過ぎて

思いはいろいろめぐり

底を脱してきました。



実際に仕事を一緒にされてきた方や

プロになりたくて自分を追い込みながらレッスンを受けていた方に比べたら

わたしの「土岐さんの思い出」はほとんどが一方通行なものでしかありません。



でも

元々クラリネット吹きの私がサックスを吹くことになり

(サックスが吹きたかったわけじゃなく、流れでそうなってしまったという感じなのですが)

クラリネットとの違いに大きな壁を感じ

もう、サックスはやめようと思っていた矢先、

土岐さんのステージを拝見し、辞めるのを辞めたわけです。



その日があったからこそ

今の私の人生があるんだなと思うのです。



その日の打ち上げでは

なみなみとつがれたウォッカを飲みながら

マウスピースのこと、クラウドレイキーのこと

そして「100キロで走れる車が80キロで走る感じで吹くんだよ」など

いろいろ話してくださいました。

(ウォッカを飲んでいる人を生まれて初めて見た日でもあります。(笑))



その後、私のおっかけがはじまり

東京、横浜、高崎、金沢などなどと追っかけまわしました。(笑)

そしてついに、地元新潟で「土岐英史カルテット3DAYS」を企画し

柏崎、十日町、新潟でライブを聴きました。

今おもうと、反省点だらけです。

先生、その節はご迷惑をおかけしました。

若気の至り、、、で許されますか?(笑)



狭いレッスン室でまず最初に感じたのは

「音の質感」

まるで手に取って触れることができるんじゃないかと思うその「そこにある」感。

なんで目に見えないんだろう

なんで手に取れないんだろう

確実にそこにあってもう少しで手に取ることができそうなのに。

今までたくさんのサックスの音を聴いてきましたが

そんな人は他にはまだいません。



Bbの絶対音感を相談した時も答えはひとつ

「努力が足りないだけだよ」

すごく悩んでいたのにそういうひとこと

でも、全くその通りなんですよね。



まあそんな思い出話は尽きません

いま、書いてみてバッサリ削除しました。(笑)


私のサックス人生、

ずっと土岐さんにあこがれ続けて心の支柱でした。

これからもたぶんそうです

でも、もう明日の土岐さんはいません。

土岐さんのいない世界で

生きていかなくてはなりません。



泣き言はもう底をついたので

今はやる気になって

あの時のスケール練習しています。



オーディオスピーカーのこっち側、私のいる現実世界と

オーディオスピーカーの向こう側、非現実的な存在だった人たち

実際に知り合うことができたのは

夢のような出来事でした。

私の人生、こうなりました。(笑)

感謝しつつ

私はこちらでがんばります。

ありがとうございました。

そして、これからもよろしくお願いします。


しばらくそっちで休んで

鋭気を養っておいてくださいね。



合掌。



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コメント
[1] 庵爺 | 2021/07/04 12:35
温かくて、悲しくて、寂しくて、、、思い出深い追悼文です。師と仰ぐ人と出会えて幸せですネ。これからも精進して良い音楽を聴かせて下さい。富士の頂上を見ながら、裾野をトコトコと歩く様に、、、私も楽しく、苦しく頑張りたい。
[2] mami | 2021/07/20 21:42
>庵爺さん
すっかり放置してしまってスミマセンでした。
ジャズスト、お疲れさまでした。
圧倒的にうまい人になりたいのですが、気が付いたらもうこんなに時間が過ぎていて、ほとんどレベルアップすることなく、現状維持でダラダラと生きてきてしまいました。これからは目標を定めていろいろとクリアしていきたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
name.. :記憶

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